相続とは、自然人の財産法上の地位（権利・義務）を、その人の死後に、法律及び死亡者の最終意思の効果として、特定の物に承継させることをいいます。
法律の規定に基づいて生ずる相続を法定相続といい、死亡者の最終意思に基いて生ずる相続を遺言による相続といいます。

■相続の開始

民法882条は、「相続は、死亡によって開始する。」と定めています。
この「開始」とは、相続によって生じる法的効果が発生することをいいます。
また、「死亡」とは、通常の死亡（自然死亡）のみならず、失踪宣告などによる法律の擬制による死亡も含まれます。

■相続制度の趣旨
相続制度は、複数の側面から法律上定められています。

・相続人保護：相続人の生活を守る
・被相続人保護：相続人に自由に財産を処分させる（遺言 事由の原則）
・財産の活用：義務の新しい所有者を定め、財産を管理させる

これらの複数の側面があることを反映して相続制度が定められています。

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