中移行政書士事務所
相続放棄

基礎知識Knowledge

2025.07.24

相続放棄

■相続の放棄とは
相続開始後に相続人がする相続拒否の意思表示をいいます。民法においては、相続の放棄をした者は、初めから相続人とならなかった ものとみなされます(民九三九)。もともとは、相続財産が債務超過、つまり「マイナスの財産の方が多い」場合に、相続人が予期せずして過大な債務を負わされるのを 防ぐための制度として設けられましたが、実際には、先祖代々の家業を継いでもらうために、土地や建物を長男にそっくり相続させるためなどにも利用されています。
つまり、相続放棄とは、法定相続人となった場合にも、その家庭事情や債務状況により自ら判断し、意思表示をすることで、初めから相続人でなかったとすることができる手続です。

■借金も相続対象となることに注意!
人が死亡すると、その人に属していたすべての権利義務が相続人に承継されることになります。 つまり、不動産・預貯金・株式等のいわゆる「プラスの財産」だけではなく、生前の借金・住宅ローンの残債・クレジットカードのローン等の「マイナスの財産」つまり 債務も引き継がなければなりません。相続おいて、プラスの財産のみを相続するという「良いとこ取り」はできません。注意しなければならないのは、相続開始後にこれ らの財産状況を正確に調査しませんと、相続人が考えている以上に債務が残っていたりする場合等もよくございますので、必ずそれらを正しく把握した上で、相続すべき かどうか、また相続をする場合はどの方法とるのかを十分に検討し判断しなければなりません。

相続には、いくつかの方法があり、亡くなられた方の財産状 況に応じてこれらを的確に選択する必要があります。また、手続きごとに期限がありますので、相続開始後は速やかに対処することをお勧め致します。特に借金相続をし た場合(債務相続した場合)は注意が必要です。
○単純相続
相続開始後に相続人が限定承認や相続放棄などの意思表示を行なわない限り、被相続人の全ての権利・義務(プラスの財産・マイナスの財産)を承継したものみなされます。これを「単純承認」と呼び、これが相続の原則となります。なお、下記のようなケースでも 単純承認をしたとみなされてしまいますので注意が必要です。

・限定承認または相続放棄の手続きをとる前に、相続財産の全部または一部を処分した場合
※このケースは特に注意が必要です。

・相続人が相続開始を知ったときから3ヶ月以内に限定承認または相続放棄の手続きをとらなかったとき
・限定承認または相続放棄の手続きをとった後に、相続財産の全部または一部を隠したり、使用した場合や、知っているにも関わらず財産目録に記載しなかった場合

お問い合わせContact

電話

042-812-8047
平日9:00~17:00・土日祝休み

お問い合わせ
新規受付・メールフォーム
042-812-8047
(平日9:00~17:00 土日祝休み)
お問い合わせ
新規受付・メールフォーム