中移行政書士事務所
遺言書とは

基礎知識Knowledge

2025.07.24

遺言書とは

■遺言書とは
遺言とは、自身の死亡後の財産処分等について意思表示しておくものです。遺言があった場合、相続は原則的に遺言の内容にしたがって行 われることになります。ただし、遺言は民法で定められた形式でなければ法的効力をもちません。また、遺言を作成した時点で遺言者に意思能力(一定の判断能力)が備 わっていることも条件になります。

■遺言書の効力
遺言書がない場合、相続は民法の規定にしたがいます。すなわち、「法定相続人」に該当する親族 が「法定相続分」という定められた取り分を相続することになります。

遺言書がある場合は、遺言の内容が「法定相続人」や「法定相続分」の規定に優先し ます。具体的には、原則として遺言の指示通りの人物が、遺言に書かれただけの財産を受け取ることになります。

遺言書を作成しておくことで、財産の分配 でのもめごとを防止できる上、特定の財産を特定の相続人に譲ったり、親族以外の人物に財産を相続させたりすることができるのです。

■遺留分減殺請求と は
これまでにご説明した通り、遺言書の内容は原則的に尊重されます。ただし、場合によっては例外的に財産配分の調整が行われることがあります。それが、「遺 留分減殺請求」というケースです。

遺留分とは、被相続人の家族に保障された最低限の取り分のことを指します。相続の方法は被相続人の意思にしたがうの が大前提となっていますが、遺言内容を絶対としてしまうとその家族の期待を害することが考えられます。そこで、遺言書の内容により取り分が遺留分の割合を下回った 場合には、遺留分を相続させるように請求することができるという仕組みになっているのです(民法第1031条)。これを、「遺留分減殺請求」といいます。

遺留分が認められているのは、「兄弟姉妹以外の相続人」(民法第1028条)、つまり、被相続人の配偶者・子・直系尊属です。その割合は、直系尊属のみが相続人であれ ば財産の3分の1、それ以外の場合は2分の1とされています。

遺言書を作成する際には、相続人の間のトラブルを避けるため、この「遺留分」に注意して分配 を行うようにするのがよいでしょう。

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