会社設立において必要な定款|具体的な記載事項は?

定款とは、会社をはじめとする法人の基本的なルールを定めた書類を指します。
会社を設立する際には、定款を必ず作成しなければなりません。
そして、設立する会社が合同会社以外の場合には、定款が正当な手続きに沿って作成されたことを証明するため、公証役場で認証を受けるといった手続きが必要です。

定款の記載事項

定款に記載すべき内容は、会社法によって規定されています。
記載事項は大きく分けて3種類存在しており、以下で詳しくご説明します。

絶対的記載事項

絶対的記載事項とは、定款への記載を必ず求められる事項を指します。
絶対的記載事項が記載されていない場合、その定款は無効となってしまうため注意が必要です。
絶対的記載事項には、以下の項目が存在します。

• ・事業の目的
• ・商号(会社の名前)
• ・本店所在地(登記の際に設定する住所)
• ・資本金額
• ・発起人の氏名・住所

相対的記載事項

相対的記載事項とは、必ずしも定款に記載する必要はありませんが、記載がない場合にはその項目の効力が認められない事項を指します。
相対的記載事項には、以下のような項目が存在します。

• ・現物出資の価額と出資者の氏名
• ・財産引受の対象となる財産・価額・譲渡人の氏名もしくは名称
• ・発起人の報酬および特別利益
• ・設立費用
• ・株式の譲渡制限に関する規定
• ・株券発行の定め
• ・株主総会の招集通知を出す期間の短縮
• ・役員の任期の伸長

任意的記載事項

任意的記載事項とは、絶対的記載事項・相対的記載事項以外に、会社が任意で定めた事項を指します。
任意的記載事項には、以下のような項目が存在します。

• ・定時株主総会の招集時期
• ・株主総会の議長
• ・事業年度
• ・役員の人数

なお、定款の作成後、記載された事項に変化が生じた際には、「定款変更」という手続きを行う必要があります。
定款変更にあたっては、株主総会の特別決議が必要となるなど高いハードルが課せられているため、記載事項を決定する際には入念に検討を行うのが望ましいでしょう。

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こちらでは、定款に記載する事項について解説しました。
定款は、「会社の憲法」とも呼ばれるなど、会社を経営するにあたっては非常に重要となるものです。
しかし、定款の作成は専門知識が要求され、会社の設立後も定款の内容を原因としたトラブルが起こる可能性もあるなど、慎重に作成を進めなければなりません。
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