労働者派遣業(人材派遣業)開始における許可申請の流れ

労働者派遣業(人材派遣業)とは、自己が雇用している労働者を、その雇用関係を維持したまま、派遣先の指揮命令下で派遣先のための労働に従事させる事業を指します。
労働者派遣業は、厚生労働大臣の許可を得なければ事業を開始できません。
以下では、労働者派遣業開始時の許可申請の流れをご説明いたします。

1　許可要件を満たす
労働者派遣業を開始する際には、許可要件を満たしている必要があります。
具体的には、
・欠格事由に該当しない
・専ら派遣(特定の個人事業主・法人に対してのみ労働者派遣を行うこと)を目的としていない
・適正な雇用管理能力
・個人情報の管理
・「財産的基礎」「組織的基礎」「適正な事業所」を有し、適正な事業運営を行う
といった要件を満たす必要があります。

2　派遣元責任者講習の受講
労働者派遣業を行うにあたっては派遣元責任者を選任する必要があり、そのためには派遣元責任者講習を受講する必要があります。
受講には予約が必要となることから、早期の予約が望ましいです。

3　必要書類の準備
申請の際に提出する書類を、準備する必要があります。
個人と法人によって提出する書類が異なるため、ご自身にとって必要な書類を厚生労働省のホームページで確認し、準備を進めます。
なお、専門家でない限り書類の再提出を求められる可能性が高いため、書類をある程度用意した段階で、労働局へ事前に相談するのが望ましいです。

4　申請
書類がそろったら、労働局で申請を行います。
都道府県によって毎月の締切日が異なるため、事前に確認をしてから申請します。

5　労働局による調査
申請後は、労働局が書類の不備を調査します。
不備がなければ申請が受理され、担当者による現地調査が行われます。

6　厚生労働省による審査内容の確認
労働局による調査の終了後、その結果が厚生労働省に送付され、審査内容が確認されます。
その後、厚生労働大臣が労働政策審議会に諮問を行い、審議会の答申を踏まえて許可もしくは不許可の決定がなされます。

許可の決定後、労働局を通じて許可証が交付され、労働者派遣業を開始することが可能になります。

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